理想と現実
2022.04.2:
これは実際にあったお話です。
評判の良いゴルフ場がありました。
このゴルフ場は一日に50組を超えるゴルファーが集まり、プレー費はリーズナブルで食事も美味しくスタッフの対応も非常に良いと評判でした。
このゴルフ場はリニューアルする事になり大金を投じ大規模な修繕を行いました。
そして、リニューアルが終わり素晴らしいゴルフ場へ生まれ変わったのです。
私は新しくなってからプレイの予約をしてゴルフを楽しみ、帰りの支払い時に金額を聞いて驚きました。
ナント、以前に比べ2倍以上のプレー費になっていたのです・・・
確かに素晴らしい設備とコースなので、高額なプレー費も致し方ないのは理解出来ますが、それでも高すぎる金額に私は「ここはしばらく来ないでおこう・・・」と感じました。
高額なプレー費になった事で悪い評判が出回ってしまいこのゴルフ場への来場者は激減しました。
以前は50組以上のプレイヤーが集まっていたのに今では5組~10組という状況です。
これに対応すべく、値引きのキャンペーンを始めましたが時すでに遅し・・・・
かつて、プレーしていた人達からこのゴルフ場は敬遠される事になってしまいました。
まさに理想と現実には乖離があるというお話です。
私達のような地方の中小企業も同じように、良いものは高いという理想を掲げても現実は異なります。
原材料の高騰などにより、価格転嫁し販売価格をアップさせる事は出来ますが、こうした手段は劇薬なのです。
価格転嫁し売り上げを確保する方法が理想ですが、世の中そんなに甘くはありません・・・
会社の経営陣が自らを戒め出来る事を全て行いコストダウンして、価格を据え置く必要があるのは言うまでもありません。
価格転嫁しマーケットからそっぽ向かれてからでは遅いのです。
それは市場からの退場勧告のようなものなのかもしれません。