建て方②

2025.07.31

建て方作業の最後は小屋組み・垂木・野地板の作業になります。

 

小屋梁の上に束という短い柱のような部材を建て棟や母屋を組みます。

 

棟や母屋が動かないよう斜めに小屋筋違いを配置し固定します。

 

棟と母屋の施工終了後、垂木を止めてから垂木の上に野地板を張ります。

 

高所での作業になるので親綱を張り安全帯を使って落下防止する必要があります。

 

建物の外部には足場を設置し飛散防止ネットを張って材料の落下や作業員の落下も防止します。

 

高所での作業は危険を伴うので2重3重の安全対策を講じます。

 

 

建て方

2025.07.30

基礎工事完了後、建て方工事に入ります。

 

この作業は土台を設置し1階の床合板を張り柱を立てて梁を組む作業になります。

 

柱の上部に大梁を組みつなぎの小梁を組みます。

 

梁が組み終わったら火打ち梁や羽子板ボルトを緊結し2階の床合板を張ります。

 

この作業時には落下防止の安全ネットを張り墜落災害を防止しています。

 

2階の床合板施工後、2階の柱・梁・小屋組み・野地板張りの手順で進めます。

 

作業するのは鳶さんと大工さんで5名から10名の大人数で棟梁の指示の元工事を進めます。

 

危険を伴う作業なので緊張感のある作業となります。

 

1つ1つの作業について安全に留意しながら安全を最優先して工事を進めます。

 

 

室内エアコンと床下エアコンの補助冷房

2025.07.29

弊社社屋は現在室内のエアコンによる冷房と床下エアコンの補助冷房を併用しています。

 

室内エアコンは26℃~27℃設定で連続運転しています。

 

エアコンの近くは涼しいものの、エアコンから離れた南側のスペースは少し暑く感じる問題がありました。

 

そこで床下暖房で使っていたエアコンを冷房運転し送風ファンを新設しました。

 

床下エアコンの設定温度は27℃

 

送風ファンを2か所取付した結果、エアコンから離れた南側スペースの暑さも解消されました。

 

社屋は建築して18年が経過しますが、何でこの方法に気づかなかったのか?と自身の知恵の無さに落胆しています。

 

しかし全く新しい冷房方法の発見があったのも事実なので、今後この冷房方法を普及する活動を始めます。

 

現在戸建て賃貸住宅へ数件取付しましたが、どのお宅も快適さが向上しています。

 

エアコンの冷気が苦手な方や室内を更に冷やしたい方にはピッタリの補助冷房です。

 

エアコンの冷えが苦手な方は、室内のエアコンを利用せず床下のエアコンだけで優しい冷房も可能です。

 

弊社実験棟と社屋で体感出来ます。

 

 

 

 

 

基礎シリーズ最終回

2025.07.28

連日基礎工事の日記で恐縮ですが、今回最終回となりますのでお付き合い下さい。

 

弊社が造る基礎の大きな特徴は耐圧土間コンクリートと立ち上がりコンクリートを1回で打設施工します。

 

一般的には土間コンクリート打設後、数日間養生した後立ち上がりのコンクリートを打設するので2回に打設を分けています。

 

住宅建築会社が100社あれば100社がこの方法で施工しますが私達は1回でコンクリートを打設します。

 

始めに立ち上がりのコンクリートを打設し、ある程度固まってきたら土間のコンクリートを打設します。

 

専用の型枠支持金物を採用し型枠を宙づりにして型枠施工します。

 

1回打ちコンクリート打設の施工は技術と経験が必要であり誰でも簡単にできるものではありません。

 

土間コンクリートの打設が完了したら写真左上のタンパーという道具でコンクリートを叩き空気を抜きます。

 

この作業で空気を出来るだけ抜く事でコンクリートの強度は増加します。

 

タンピング終了後は金ゴテで均し表面を仕上げます。

 

一般的にはこれで終了となりますが、私達の仕事はもう1工程あります。

 

数時間待ちコンクリートの表面に水が浮いきたタイミングを見計らい更にもう一度金ゴテで抑えます。

 

こうする事でコンクリートの表面部分はしっかりと抑えられ強度が増し仕上がりも良くなります。

 

住宅の基礎コンクリート土間は金ゴテで仕上げる必要はありませんが、表面の強度や仕上がりを考慮し最後に金ゴテ押さえするのも弊社のこだわりです。

 

このような作業は誰も気づきませんが、見えない部分こそこだわるのが弊社のポリシーです。

 

 

シート・冠水養生

2025.07.27

ここ数回基礎工事の内容についてお話しましたが、実は基礎工事終了後も重要な作業があるのを知ってる人はごく少数です。

 

コンクリート打設後の基礎で重要な作業とは、コンクリートを急激に乾燥させない対策や凍結防止の措置です。

 

凍結防止は1月と2月の寒い時期限定ですが、コンクリートが凍結しないよう養生します。

 

それ以外の時期は、コンクリートが急激に乾燥しないよう注水し養生材を基礎全体に被せ過剰な乾燥を防ぎます。

 

基礎の立ち上がり天端と土間コンクリートに注水し水を張った後、基礎全体をシート養生する事でコンクリートの過度な乾燥を抑制出来ます。

 

この養生によりコンクリートは徐々に乾燥するのでコンクリート自体の強度は最大になります。

 

過度な乾燥はコンクリートの収縮によりヒビ割れが出る可能性が高くなる問題があるので対策が必須です。

 

コンクリート打設後、数日間の養生をした後はシートと型枠を外します。

 

型枠も打設後すぐに外さないので過度な乾燥を防げます。

 

こうしたコンクリート養生は面倒な作業であり手間もかかりますが、このようなひと手間をかけるだけで同業他社が施工する基礎よりも強固な基礎が出来上がります。

 

地味な作業なので「こんな作業をしていたのか?」という感覚かもしれませんが、私達は誰も見ていなくてもこだわりの作業をする職人のような会社です。

 

完成すれば見た目は変わらない基礎ですが、非破壊検査をすれば強度の差は大きく異なります。

 

 

 

 

 

 

 

 

地盤改良工事

2025.07.26

基礎を設計する前に地盤の地耐力がどの位なのかを調査する必要があります。

 

スウェーデン式サウンディング方式という調査方法で地盤調査を行い地耐力を調査します。

 

地耐力があり通常の基礎で問題なければ一般的な基礎工事を施工しますが、地耐力が弱い地盤の場合地盤改良工事が必要になります。

 

地盤改良の方法は表層改良や柱状改良などいくつかの方法がありますが、地耐力のある層が浅い場合は表層改良、地耐力のある層が深い場合は柱状改良となります。

 

丸く見える部分が柱状改良を施工した所です。

 

この柱状改良の大きさは600ミリ程度の太さで耐力のある層まで連続して施工します。

 

市内では3Mから6M程度のケースがほとんどです。

 

柱状改良の上に基礎が乗るよう調整しこの上に鉄筋を組んで耐圧版の基礎コンクリートを施工します。

 

 

 

 

基礎の養生とコンクリートのスランプ

2025.07.25

基礎工事が完了した後、弊社ではひと手間かけて基礎の養生を行います。

 

それはコンクリートの急激な乾燥を防ぐ為、外周部の立ち上がりにビニールシートを張ります。

 

建物内部側の立ち上がりには100ミリの断熱材が貼ってあり水分の放出を抑えられます。

 

しかし屋外の立ち上がり面はビニールなどで養生しないとコンクリートが急激に乾燥し、クラック(ひび割れ)の原因になります。

 

こうした問題を克服する為、ビニールシートを張り時間をかけて水分が抜けるよう養生しています。

 

このひと手間は同業他社ではあまり見ない養生の方法です。

 

1立法メートルのコンクリートは2300キロの重量があり、この中に水は約180キロ入っています。

 

この水分を急激に乾燥させるとクラックが入る可能性が高いので、約4か月の時間をかけてゆっくりと水分を蒸発させます。

 

 

 

ちなみにコンクリートの固さを示すスランプという値があります。

 

一般的に建築物のコンクリートはスランプ18を採用しますが、弊社ではスランプ15を採用します。

 

スランプ18よりも15の方が水分量が少ないので硬く施工性が悪いのですが、良質な基礎を造る為水分量の少ないコンクリートを採用するのも弊社のこだわりです。

 

1立法メートル当たりスランプ18は182キロの水に対しスランプ15は176キロなので6キロ少ない計算です。

 

ここまで基礎工事やコンクリートにこだわる建築業者を私は知りません。

 

というか、養生の方法やスランプにこだわる会社はほとんど存在しないのが今の建築業界なのです。

 

 

基礎配筋

2025.07.25

前回は基礎コンクリート打設の様子を説明しましたがコンクリート打設する前の様子を今回はお話します。

 

土を掘り砕石を転圧した上に防湿シートを張って土間と立ち上がりの鉄筋を組みます。

 

鉄筋の太さは10ミリがメインで立ち上がりの上下部分は13ミリを配筋します。

 

土間や立ち上がりコンクリートの中心に鉄筋が配置出来るようスペーサーという部材を配置して鉄筋の位置を固定します。

 

この後型枠を組んでコンクリート打設の工程に進みます。

 

基礎工事終了時には見えなくなってしまう鉄筋ですが構造上非常に重要な工程です。

 

 

 

 

丁寧に基礎を作る

2025.07.24

住宅の基礎の造り方は各社様々ですが、近年の基礎は耐圧と立ち上がりで構成されるべた基礎と呼ばれる形状がほとんどです。

 

30年以上前は布基礎と呼ばれる基礎が多く、土間コンクリートを打たない布基礎は土中からの湿気が建物に悪影響を及ぼしシロアリの被害リスクがありました。

 

このような問題を解決する為30年前頃から耐久性の高いべた基礎が主流になりました。

 

私達もべた基礎を採用していますが出来るだけ水分が少ないコンクリートを採用し、打設時に出来るだけ空気を抜く作業を丁寧に行います。

 

コンクリートミキサー車でコンクリートが運ばれポンプ車で圧送します。

 

電動の振動機を丁寧にかけてコンクリート内の空気を抜きます。

 

振動機をかける作業に合わせコンクリートを圧送するスピードを調整します。

 

コンクリートは時間が経過すると固まってしまうので、出来るだけ迅速な作業が必要ですが、焦らず丁寧に空気を抜く作業を続けます。

 

立ち上がりのコンクリートが打ち終わったら、基礎天端の高さを調整するビスを配置し微妙な高さ設定を行い水糸を張って基礎が真っすぐになっているか確認し微調整します。

 

最後に基礎天端にレベラーという素材を流し込み基礎の天端が平らになるよう施工します。

 

住宅の基礎は完成すれば外側の一部しか見えませんが、このような1つ1つの作業によって作られています。

 

 

 

 

 

 

安全を最優先する

2025.07.23

住宅建築は危険を伴う作業や、使い方を間違うと怪我する可能性が高い電動工具を使います。

 

現場で作業する職人さんは安全への意識は持っているものの、その日にうちに終わらせる作業があると焦って作業する場合もあり危険が伴います。

 

熟練した職人さんは電動工具の使い方が慣れていますが、本来の使用方法とは異なる使い方により怪我をするケースもあります。

 

このように自分が怪我をしようと考える職人さんはいませんが、焦りや気の緩みによって現場の事故は起こります。

 

弊社でも過去に高所からの墜落災害・電動工具による身体への裂傷などの事故がありました。

 

過去に起きた怪我や災害について検証し再発しないよう職人さんへ指導するのはもちろん、年に1回協力業者さんと合同で安全大会を行い安全への意識を高めています。

 

建て方作業の様子です

 

先行して外部足場をかけ墜落災害を防ぎ、部材が場外へ飛散しないよう養生ネットを張ります。

 

安全な足場やネットを設置してからクレーン車で木材を荷揚げして住宅の骨組み作業をします。

 

高所作業ではヘルメット・安全帯を装着し吊り荷の下に入らないよう気をつけます。

 

1階が組み上がったら2階を組む前に落下防止ネットを張り墜落災害を防止します。

 

建て方作業では各職人さんが声を掛け合い安全に留意しながら丁寧に作業を進めます。

 

その日のうちに終わらせるべき作業もありますが、工程を優先せず安全を最優先して工事を進めます。

 

 

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