個人は我慢し会社へ残す

2025.06.5

会社の利益は経営者個人のものではありませんが、会社の負債は個人が保証する必要があります。

 

これは一見不合理に感じますが、これが会社経営者の肩にかかる重い荷物です。

 

1年を通じ企業活動を行った結果、利益が出て黒字になりそうであれば社員へ賞与を分配しますが、赤字の場合マイナス分は経営者が保証しなければなりません。

 

単年度の赤字であれば翌年の黒字化でプラスマイナスゼロになり問題ありませんが、複数年赤字が続けばそのマイナス分は連帯責任者である経営者の負債となっていまいます。

 

こうならないよう経営者は翌年の売り上げを予想し役員報酬を設定するので、役員報酬を減額するケースも稀ではありません。

 

つまり、会社に利益が残るよう経営者個人は我慢して報酬を減額する訳です。

 

これは会社経営者の宿命です。

 

もちろん私も例外ではないので、赤字が複数年続けば役員報酬の大幅な減額を行い会社へ利益が出るよう対策します。

 

個人が我慢し会社を優先するという行いは会社経営者しか理解できません。

 

私は長い間経営者の立場を続けているので、こうした問題には何の違和感もありません。

 

だって私=会社という構図からは抜け出せないから仕方ないのです。

 

何も語らず時には黙って我慢するのも経営者の重要な心得です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バブルの真っ最中

2025.06.4

1989年私が20歳の時にバブル崩壊を経験しました。

 

バブル崩壊前の景気は非常に良く私が勤務していた地元の中堅ゼネコンも年商30憶円と勢いがありました。

 

大型建築物の現場監督として私はバブル時代を過ごしましたが、私個人への恩恵はほとんどなく現場が毎日忙しい位しか記憶にありません。

 

バブル真っ最中の時に「今がバブルだ」と気づく人は少数で「今はバブルではない、まだまだ景気は上がる」と考える人の方が多勢です。

 

では今の状況はどうでしょうか?

 

大手企業は収益が増加しているものの、円安や株高、物価高や人材不足などにより中小企業の利益は圧迫されています。

 

住宅建築業界に関しては、建築費の高騰により建築希望者が「住宅は高くて手が届かない」というケースも数多くあります。

 

このまま住宅建築の着工が減少し続ければ多くの建築業者が淘汰されるのは間違いありません。

 

このような流れを考慮すれば、今はバブルではなく衰退期でありこの難局を乗り切れば明るい未来が待っているようにも感じます。

 

 

私はどのような時代であったとしても悲観的に物事を考えません。

 

どんなに難しく考えてもなるようになるだけの事であり、その状況に対応出来る力があればどんな難局も乗り切れます。

 

戦後の日本の混乱期を考えれば、今の難局など何の問題もないレベルなのです。

 

 

 

 

 

 

 

協力者は現れる

2025.06.3

誰かの為に汗を流す人の周りには必ず協力者が現れます。

 

1人、また1人と協力者が増え気づくと自身の周りが協力者だらけになっている場合もあります。

 

この法則はビジネスやボランティアでも共通しており、人の為に尽くす行動を起こしていると協力者が集まる不思議な現象です。

 

私は28年前に1人で会社を起業し設計・接客・現場管理などの業務を全て1人で行っていた時期がありました。

 

当時の私の忙しさは想像を絶するものがあり月の労働は300時間を超え、右耳で固定電話通話しながら左耳で携帯電話で通話し右手で宅急便のハンコを押すような謀殺の日々でした。

 

こうした忙しい日々を過ごしていると協力者が1人、また1人と現れました。

 

その人達はパートさんや社員や協力業者さんです。

 

私は協力してくれる人達と歩調を合わせ1歩づつ前に進みました。

 

すると弊社で建築していただいたお客様の1人が「建築希望者を紹介しますよ」と弊社にご紹介の協力をしてくれました。

 

その後、お客様からの紹介が1件、2件と増え続け現在に至ります。

 

私1人ではなし得なかった家造りが今、協力者の力で出来るようになりました。

 

私の協力者である弊社スタッフと協力業者さんです。

 

時には現場で協力し家造りに汗を流し、時には一緒に同じ時間を楽しみます。

 

この瞬間は人生にとってかけがえのない時間です。

 

 

 

労働環境の改善

2025.06.2

建築業界では2024年から労働時間の改善が始まりました。

 

今まで長い間建築業界は週6日労働でしたが、週休2日に切り替え週5日労働にする必要がありました。

 

猶予期間の満了が2024年だったので、建築各社や現場では昨年から週5日労働に切り替えました。

 

しかし、今まで週6日で工期や工程を組んでいた為、工期の遅れや人手不足が発生し現場は混乱しているのが現実です。

 

弊社でも労働時間の管理を適正に行い過労働にならないよう指導・管理しています。

 

残業や休日出勤など、休まず働くのが美徳とされてきた建築業界ですが、全く別の価値観に変化しようとしています。

 

私は月300時間を超える労働を何年も続けてきた過去があります。

 

建築業界では長時間働くのが賞賛される悪しき習慣がありましたが、現在の建築業界は変わろうとしています。

 

弊社でも長時間労働をしているケースがありましたが、労働時間規定の範囲内に是正するよう指導しています。

 

仕事を社員に押し付けるのではなく、新しい仕組みを考え実行し社員の負担を軽減するのが本物の経営者だと認識しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつまで営業を続けるのか?

2025.06.1

昨今のマーケットでは住宅建築の受注をするのが非常に難しく「どんな手法で受注できるのか?」を模索する建築業者は少なくありません。

 

住宅展示場へ出店し営業マンを置いいて来場者を待つ旧来の方法や、住宅専門誌やタウン誌に広告掲載し問い合わせを待つ古い方法もあります。

 

どちらも30年前から続く手法ですが、受注にかかる費用が高額になるので費用対効果は低く、現代のマーケットではあまり得策とは言えません。

 

しかし建築業者が出来る営業は限られており手詰まり感があるのも事実です。

 

このような手法で発生した無駄な経費は全てお客様への建築費に上乗せされているのを認識する必要があります。

 

住宅建築費が高額になる理由はこのように無駄な経費を使って営業をするからだと私は感じています。

 

私達は営業しない工務店であり無駄な経費を投じないよう心掛けています。

 

もちろん住宅展示場もありませんし営業マンもなく住宅専門誌への掲載もしていません。

 

私達は無駄な経費をお客様の建築費に上乗せしたくない工務店です。

 

私達が造る住宅の価格はお安くありません。

 

その理由は製造原価が高額になるからです。

 

住宅の価格=製造原価+会社の利益となりますが会社の利益は必要最小限にしています。

 

それでも一般的な住宅に比べれば高額に感じるかもしれませんが、住み心地や省エネ性を考えれば妥当な建築費だと認識しています。

 

 

 

 

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