断熱・気密・換気・日射遮蔽の4点セット
2025.02.5
住宅を高性能化するには断熱性や気密性の向上、熱ロスの少ない室内換気、適切な日射遮蔽が必須です。
断熱性の向上
外壁面や屋根、天井面の断熱を高断熱化するには断熱材を厚くするか断熱性の高い素材の採用が必要になります。
開口部(ガラス)からの熱の侵入やロスは住宅全体の約半分を占めているので、ガラス面の高断熱化は非常に重要であり、真空トリプルガラスなどの採用が必要です。
特に外壁面は構造体である柱や梁の木造部分が断熱欠損になりやすいので外張り断熱などの対策も必要です。
気密性の向上
冷暖房した空気が屋外へ漏れてしまったり、屋外の空気が室内へ侵入すると室温が大きく変化するので、建物は隙間なく施工し気密性を上げる必要があります。
熱ロスの少ない室内換気
室内の空気を冷暖房し適切な温度になったとしても、その適温空気を換気によって屋外へ排出したのでは大きな熱ロスになります。
適切な室温の空気を屋外の新鮮空気と熱交換し室内へ導入する必要があるので、全熱交換型の換気システムが必要です。
適切な日射遮蔽
前回日射遮蔽のお話をしましたので詳細には触れませんが、太陽の日差しを上手に利用するのは非常に重要です。
私の後ろに見えるサッシのガラスはLOW-Eペアガラスです。
このガラスは太陽の日差しを遮る効果がありハワイでは効果的ですが、日本の場合そうではありません。
日本では北、西、東面のガラスはLOW-Eガラスでも問題ありませんが、南面に配置すると冬季の日射取得の弊害になっていまいます。
日差しを遮る方法は南面に庇や軒を配置し、ガラスはLOW-Eではない通常のトリプルガラスを採用するのが最適だと考えています。