土台に適した樹種
2024.09.11
前回は柱に適した樹種という内容でしたが、今回は土台についてお話します。
土台に使用する樹種は、ヒバやヒノキやクリなどの無垢材やツガなどを防虫防腐加工された樹種の選択となります。
ヒバは油分が多く水や害虫に強い反面、比較的柔らかいというデメリットがあります。
クリは硬質で緻密であり土台に向いていますが、狂いが大きく長さも2メートル前後になり現代の住宅ではあまり採用されていません。
ヒノキは緻密で油分も多く水や害虫に強いのはもちろん4メートルの長さが確保できるので加工性に優れており無垢材の中では一番採用されているように感じます。
ツガなどの防虫加工品は水や害虫に強い反面、比較的柔らかく防虫前の木材は水や害虫に弱いデメリットもありますが比較的安価なので採用する会社が多い特徴があります。
京都や奈良の古い神社仏閣の木造建築物の土台の多くはヒノキや杉の赤身を採用しているケースが多く見られます。
どの木材が一番土台に適しているかは賛否が分かれますので明言を避けます。
私達が採用している土台はヒノキの無垢材ですが、年輪は細かく緻密で油分を多く含んでいます。
硬質でありながら乾燥状態なので狂いやヒビ割れが少ない特徴があります。
過去にヒバやツガの防虫加工品も採用した経験がありますが、木造住宅に適している土台はヒノキの無垢材だと認識しています。
良質なヒノキの土台は流通量が少なく価格が高いデメリットもありますが、私達は頑なに採用し続けています。