柱に適した樹種
2024.09.10
木造住宅の柱に適した樹種は何か?という質問に対しプロは2通リの答えになると思います。
1 ヒノキや杉などの無垢材
2 ホワイトウッドの集成材
1と回答した建築のプロは補足でこう説明します。
無垢材であっても未乾燥材は強度が弱いので含水率が15%程度、ひび割れが少なく背割りのない柱がお勧めです。
未乾燥の柱は乾燥する経過で曲がりや収縮、ひび割れなどが起こる可能性が高い問題があります。
背割りとは柱の断面にひび割れ防止を目的とした切り込みを入れるものですが、ひび割れ防止にはなるものの強度が低下するので背割りのない乾燥材が良いとされています。
もしも私がここに付け加えるとすれば、比重が重く年輪が細かく緻密で油分を多く含んでいる柱が最も適しているでしょう。
柱の表面に節がある場合がありますが節が多ければ多いほど木材は硬く緻密になるので節が多い柱の方が強度が高い傾向にあります。
2の集成材については何枚かの木材を接着剤で貼り付けており、品質が安定し曲がりがなく狂いも出にくい特徴があります。
強度も比較的安定する反面、接着面が剥がれる可能性がゼロではない問題やホワイトウッドという樹種は虫害に強くないので防腐・防虫加工をする必要があります。
ホワイトウッドの価格は無垢材に比べて安価なので採用するハウスメーカーが多いように感じます。
1と2のどちらが優れているか?という論争は賛否が分かれるので今回は明言しません。
私は過去に様々な柱を採用した経験があります。
ヒノキの無垢材で背割りありと背割り無し
杉の無垢材で背割りありと背割り無し
ホワイトウッドの集成材
この他にも人工的に乾燥させた柱や自然乾燥材などの葉枯らし材など
産地も北は福島県から南は宮崎県まで日本全国の柱のサンプルを手に取って比べ採用した経験があります。
良質な柱は見た目でも判断出来ますが、手に取って年輪を見たり重さを感じる事で良材か?否かが判断出来ます。
もちろん私達が採用している柱は日本国内で最高レベルの良材であるのですが難点は価格が少々高額になります。