木材価格は下落傾向
2024.04.20
昨日の日経にこんな記事がありました。
国産杉の木材価格が3月に比べ2.7%下落という内容で1立方メートル当たりの単価は5万円台でした。
私は30年以上木材の価格について観察していますが、この価格であれば少しは高いものの高騰している状態ではないと感じています。
木材の価格にも相場があり為替や需要に応じて上下を繰り返しています。
杉の単価は過去に1立方メートル当たり4万円台~6万円台で推移しており現在の価格はある意味妥当な価格のように感じます。
ウッドショックの時は12万円台になった時期もあり2倍以上に価格が高騰しました。
流石にこの時期に私は「会社の利益を落として、価格転嫁を最小限にしなければ」と考えていました。
しかし、近年の傾向では木材価格は下落傾向にあるものの、いつ何時インフレが再燃し需要が高まり、為替も更に円安になる可能性もあります。
もしもこんなケースに陥れば、ウッドショック再燃により国内の住宅建築業界は大打撃を受けるのは間違いありません。
私は日経に目を通し世界や日本経済について推測します。
需要や為替はもちろんインフレの動向や欧米の様子、ロシアや中国の地政学リスクについても観察しています。
その理由は、現在も続くウクライナとロシアの戦争によりロシア産の木材が日本へ輸入されず、木造住宅に使われる野縁という木材の価格が高止まりしているからです。
戦争と住宅建築は一見何の関係もないようですが、そうではありません。
もし戦争が終結しロシアと日本の貿易が再開されれば、木材の価格は下落し安定するでしょう。
世界の状況を把握する事は住宅建築屋にとって重要なのです。