ローコスト住宅はどこへ行ったのか?
2023.12.22
数年前まで存在していたローコスト住宅は現在消滅したように感じています。
以前は「坪29.8万円!」をキャッチフレーズに各社安売り合戦をしていた時期もありました。
しかし、近年こうした安売りを武器にするローコスト住宅は、お目にかからなくなったのです。
なぜでしょうか?
答えは2つあります。
そもそも、坪29.8万円で住宅が建築出来る訳はなく、オプションや別途工事、追加工事をプラスすれば坪40万円位になってしまう事がユーザーの間で明らかになったからです。
また、資材の高騰により製造原価も上昇した昨今、坪29.8万円で宣伝しても実際には坪60万円以上となってしまったのでは、ある種の詐欺行為になる可能性があると判断したのかもしれません。
つまり、ローコスト住宅というものは、現実的には安価で建築出来る訳ではないという事が認知された結果、住宅建築市場で淘汰されたと考えるのが正しいでしょう。
数多く存在したローコスト住宅を建築していた会社は現在も存在しますが、各社全く別の売り文句で告知活動しています。
以前は「坪29.8万円!」の会社も今は「冬暖かい住宅を・・・」へ舵を切っています。
安売りを得意としていた会社もやっと住宅造りの基本に気がついたのかもしれません。