断熱を考え抜くと、ここにたどり着く
2023.07.28
住宅の高断熱化は必須であり、断熱を考え抜くとある壁に当たります。
一般的には、床や壁や天井の断熱性能を上げる方法を考えますが、こうした部位の高断熱化にはある程度の限度があります。
仮に壁の厚さ一杯に断熱材を充填しても100ミリ程度であり、構造体の外側に断熱材を施工するにしても50ミリ程度が一般的です。
特殊な方法で構造体の外側に100ミリ程度の付加断熱を施工するケースもありますが、コストアップが問題になります。
天井の断熱については、300ミリ程度であれば高断熱の部類に入ります。
床の断熱は、基礎断熱と床断熱に分かれますが床断熱の場合100ミリから150ミリが一般的であり、これ以上の断熱は構造上難しいのが現実です。
と、ここまでは一般的な高断熱化の概要ですが、更に高断熱化するには開口部の断熱性能を再検討する必要があります。
窓から出入りする熱量は夏季と冬季で異なりますが、概ね家全体の出入りする熱量の50%前後を占めています。
つまり、床・壁・天井の断熱をいくら強化しても家全体で考えると出入りする熱量の半分にしか満たないのです。
では、窓の断熱性能を上げれば手っ取り早いのでは?と考えると思います。
答えは
その通りです。
しかし、開口部の断熱性能を上げる為にはガラスの性能をアップさせる必要があります。
例えば、ペアガラスから真空トリプルガラスに断熱性能をアップさせようとすると、コストは1.5倍から2倍になってしまいます・・・
ここで二の足を踏んでしまうのが一般的な住宅建築業者です。
私達は一般的な住宅建築業者ではないので、躊躇なく真空トリプルガラスの一択です!
私達が造る住宅も以前はペアガラスの時がありました。
当時造っていた住宅も断熱性能が低い訳ではありませんでしたが、開口部の性能をアップしてから全く別の感覚が味わえる住宅に進化しました。
当時の様子を私は今も覚えています。
冬の寒い日に真空トリプルガラスを採用した住宅に入った私は「あれ、こんなに違うのか????」と肌でしっかりと感じる暖かさがありました。
この瞬間から、全棟真空トリプルガラスを採用したのです。
群馬県内でこのような取り組みをしているのは、弊社のわずか1社のみである事を考えれば私達が一般的ではない事がご理解いただけるかと思います。