私は木造住宅の造り方を根本から見直す作業を欠かしません。
例えば、「基礎コンクリートの下に敷く砕石は本当に必要でしょうか?」という質問に「はい、これこれが・・・」と説明できる建築人はほとんど存在しません。
というか、この質問に答えられる業者さんや担当者なら家造りの本物のプロと言って過言ではありません。
では、この砕石の必要性についてお話します。
近年では砕石と呼ばれていますが、この素材は石を粉砕したものであり骨材の大きいもので40ミリ、小さいもので0~1ミリ程度の小石です。
業界では40-0と言えば砕石を指しています。
実はこの砕石は近年から採用されており今から40年位前は、割栗石という河原にある丸い石を採用していた時期もあります。
この割栗石を縦に並べ石の隙間に砂を埋めて平らにすれば地業完了です。
こうした施工方法が砕石の前身です。
さて、この砕石が不要になるケースがあります。
それは表層改良工事などを行った場合、表面が不陸なく良好なので砕石が不要になります。
つまり、土を掘った面が平らで良好であれば砕石を除く事が出来ると解釈出来ます。
しかし、土をランマーで(振動で表面を固める機械)施工すると平だった土の表面がデコボコになってしまいます。
表面に凹凸が出来るとコンクリートの厚さにムラが出来問題となります。
コンクリートの底面が平らに出来る必要最小限の砕石を施工すれば、費用も少額となり手間も削減出来ます。
また、砕石の量が減れば基礎工事で発生する残土も減り残土処分も少なくなりコストダウン出来ます。
と、長々と書きましたが「本当に必要か?」という問いに対し「はい!」と答えられるプロになる為には日々の学びが必要なのです。
住宅建築業者で「砕石は本当にいるのか?」などと考える人はほとんど存在しません。
というか、以前の私でも「コンクリートと砕石はセットでしょう!」と答えたと思います。
しかし、近年の資材の高騰などによるコストアップを抑える為には、本当に必要なものとそうでないものを分ける必要があります。
設計上の観点、施工上の観点、コスト上の観点から物事を客観的に見て全く新しい家造りを見出すのが私の役目です。
誰もやらないから俺がやる!
極端で異端で変人な私にはピッタリの仕事です・・・