クレームの本質を見抜く
2023.02.12
住宅は、どれだけ丁寧に造っても完成してから時間が経過すると不具合が生じます。
例えば
玄関ドアの締りが悪くなったケース
一般的な住宅建築会社は玄関ドアの納入業者さんへ「〇〇さんのお宅の玄関ドアが調子悪いので調整をお願いします」と連絡します。
しかし私の場合、何がどう悪いのか?深く考えます。
「玄関ドアの締りが悪いケースは、いくつかあるからな・・・どれだろう?」
「枠の変形によるものか?構造体の動きによるものか?それともドア本体か?」と問題点を掘り下げて考えます。
こうした予想をした後、業者さんに調整をお願いしますが、私も現地へ行きどのように締りが悪いのかを確認します。
深く問題点を予想した後、現場を見れば「これなら簡単に直るな」や「これは面倒だぞ」と判断出来ます。
更に掘り下げると、ドア本体に問題がある場合はメーカーから出荷した時点で丁番ネジの締めが甘い可能性もあるのでメーカーへ出荷時にトルクレンチで締めるよう指示する事も出来ます。
あるいは、協力業者さんへドアが届いた段階で納入業者さんが丁番のネジを増し締めするよう指示する事も可能です。
つまり、ドアの締りが悪いという一見何でもない問題でも様々な対応や対策はもちろん、改善点も見えてくる訳です。
1つの問題点に対し、ここまで掘り下げて考える住宅建築業者は多くありません。
しかし私は問題を2度と繰り返さぬよう掘り下げて考えます。
こうした考え方で問題点と向き合えば、今後同じような問題が起きるケースは極端に減少します。
問題が問題なのではなく、どう考えどう対処するのかが問題なのです・・・