FRBの金利引き上げによる効果
2022.07.8
現在アメリカでは極端なインフレ(物価上昇)を抑える為、FRB(日本の中央銀行にあたる機関)が金利の引き上げを行っています。
少し前に0.75%の金利を引き上げましたが、更に金利を引き上げてインフレを抑制する姿勢を見せています。
インフレにより先物の価格は驚くほど上昇し、現物の価格も過去に類を見ない上昇を続けていました。
しかし、FRBの金利引き上げによって先物価格が下落し始め現物の価格も今後下落する事が予想されます。
私達が住宅建築で木材を仕入れますが、数年前に比べ価格は約2倍に跳ね上がっています。
先物の価格が下がり始めた事で私達が仕入れる木材の価格も今後下がり落ち着くのは間違いなさそうです。
現在私達がお客様へ提示する住宅の価格は、製造原価から積算すると数年前に比べ約10%上がっているのが現状です。
製造原価に会社の利益をプラスしたのがお客様への提示価格となりますが、私達は会社の利益を削ってでもお客様への提示価格を下げる努力を怠りません。
つまり、安易に価格転嫁せず企業努力によって販売価格を引き上げないという姿勢です。
綺麗ごとを言うつもりはありませんが規定の利益が得られれば良いのは当たり前ですが、価格転嫁によって受注自体がなくなってしまったのでは本末転倒なのです・・・
マーケットから退場勧告を受けた企業の衰退スピードは驚くほど速く、地方の中小企業など一瞬で淘汰されてしまいます。
私達は会社の利益をギリギリまで落とし、安易な価格転嫁をせずにお客様へ良質な住宅をお届けしたいと考えています。
企業の99%が価格転嫁する今の世の中で逆行する反逆児も存在するのです・・・
私の経営哲学は一般的ではありません。
「今後の物件は会社の利益を〇〇%落としてお客様に提示するように!」
こうした発言から社員は
「また、あんな事言ってるけど年間数千万円の利益がすっ飛ぶけど大丈夫かな?」と感じているかもしれません。
しかし、私の頭の中では全く別の次元で未来を予想しています。
FRBの金利引き上げやNYダウの下落による景気後退
先物価格下落や景気後退による需要の激減
需要減による現物価格の下落
同業他社の価格転嫁
企業努力により経費を最小限に抑え価格転嫁せずバリュー感のある価格提示
世界経済の様子を鑑みれば私達のような中小企業が生き残れる道がある事に気づきます。