南面の開口部設計
2022.02.15
住宅の開口部の設計は簡単ではありません。
デザインを重視し過ぎて南面の開口部を大きく取り過ぎると、耐震性能は低下するのはもちろん、開口部から大量の熱が逃げてしまうデメリットがあります。
これに対し南面の開口部を小さくしてしまうと、太陽の日射による熱の取得が出来にくくなるので暖房計画上は不利になってしまいます。
また、夏の日差しをカットする為に適度な庇や軒を設け日射遮蔽をする必要もあります。
ではどの位の開口部にすれば日射による暖房効果も得られ、耐震上有利になるのか?という問題があります。
私達は今までに数多くの高性能住宅を建築してきたので、このあたりのノウハウを持っています。
大きすぎず小さすぎず、耐震性能を確保しつつ日射遮蔽を兼ね備えた開口部設計を行っています。
実検棟は大きな窓が南面に2つあります。
もちろん軒があるので、夏の日差しはカット出来ます。
この2つの窓は高さが2Mです。
2M以下では小さ過ぎで2M以上になると2Mを超える部分は日射取得が出来ないのと、2M以上の部分から熱が逃げてしまうのです。
この点を理解していない設計師は窓の高さを2M以上にしたがります。
開口部の高さは高ければ良いものではないのです・・・