開口部の面積と室内の快適さは比例するか?
2020.09.3
住宅には開口部が必要であり、東西南北に適度な大きさの開口部を配置します。
北側に大きな開口部を配置すると、冬季にコールドドラフトという気流が起こり寒く感じる事があるので、北側の開口部は大きくしないのが基本です。
東や西に大きな開口部を配置すると、夏季に西日や朝日が入り過ぎてしまうので室内の温度上昇という問題も発生します。
南面に大きな開口部を設ける場合、適度な庇や軒を設置すれば夏季の日射を遮り、冬季には太陽の日射による暖房効果も得られます。
しかし開口面積が大きすぎる場合、屋外の温度が室内に影響し過ぎるので、適度な大きさにしなければなりません。
美術館や商業施設なら開口部の面積は大きくても問題ありませんが、住宅の場合は大きければ良いというものではありません・・・
つまり、東西南北にその方角に合った大きさの開口部を配置する必要があるのです。
この点を理解している設計士も存在しますが、全く理解していない設計師も存在します。
「どうです!窓が大きいので屋外空間と室内が一体になって広く感じるでしょう!」という設計者も少なくありません。
こんな時は、こんな質問をしてみましょう!
「この家の住み心地はどうですか?エアコンは何台必要で、Q値は?UA値は?光熱費はどの位になりますか?」と・・・・
設計士と聞くと知識が豊富なプロだと思いがちですが現実は違います。
設計士もただの人であり、知識の豊富な設計士もいれば知識の乏しい設計師も存在します。
というか、私も設計士の1人ですが、「この設計士は知識が豊富だな!」と感じる設計士には今まで会った事がありません・・・