時代の寵児も規模縮小
2025.05.26:
かつて小売りで一世を風靡したショッピングモール出店企業も規模縮小へ舵を切っています。
イオンなどの大型ショッピングモールへ出店する小売業は20年前あたりから次々と新規出店で店舗数を倍増した時期がありました。
しかし2020年に新型コロナの影響で売り上げは激減し、約4年間続く売り上げ低迷の状況を脱していません。
このまま多店舗展開すれば企業存続が厳しくなる可能性が高く、不採算店舗の閉鎖や店舗面積の縮小へ動きが加速しています。
私達の身近にあるモールの小売店も「あれ、この場所にあったお店がない・・・」とモールの中を歩くと「今度ここに移転したのか」と面積が狭い場所へ移動しているのに気づきます。
こうした動きは特定の小売店だけではなく、モールに出店する企業の多くが規模縮小や撤退に動いているのも事実です。
小売り各社では、ネット販売は伸びているものの実店舗での売り上げは伸び悩んでいるようです。
私は約10年前にこんな予想をしていました。
「今は多店舗展開により売り上げや利益は倍増しているが、何かあったら赤字の掛け算になるかも」と考えていました。
この予想は的中し小売店は企業存続の危機にあるのが現在です。
ビジネスの世界では攻めと守りを同時に行う必要があり、好調な時程守りを固める必要があるのかもしれません。
ショッピングモールへ出店する小売業の経営者は私も数人面識があります。
店舗数を1/3にした企業もあれば、子会社を清算した会社もあります。
モール長者と呼ばれた時代から企業淘汰される現在は天と地の差があるように感じます。