建築基準法改正
2025.04.26
建築基準法の改正により木造建築物が厳しく規制されます。
この改正では、今まで構造計算が不要だった木造建築物も構造計算が義務化されました。
改正前は設計者が行う耐力壁計算などがあれば建築確認申請が通りましたが今後は構造計算が必要になります。
構造計算は全ての建築士が出来る訳ではなく、ごく一部の設計士しか計算出来ないのが現状です。
つまり、私達のような工務店などは構造計算の出来る設計士へ構造計算を依頼する必要があります。
過去に3階建てや大型木造建築物の構造計算を依頼したケースはありますが、今後は全ての物件について構造計算を依頼する必要があるかもしれません。
こうした状況になった場合、構造計算をメインに受ける設計事務所は仕事が重なり業務に支障が出る可能性があります。
木造建築物の確認申請の停滞が予想されるので着工の遅延なども今後の問題になりそうです。
今回の改正は業務が増えるので改悪のように感じるかもしれませんが、実はそうではありません。
耐力壁の均等な配置や許容応力度を計算し耐震等級3又は同等の性能にするのは非常に好ましいと考えます。
今まで一般的に建築されていた木造住宅を見ると
「基準法ギリギリの耐力壁だけど大丈夫なのか?」
「南面にあんな大きな開口部を配置して揺れば大丈夫?」
と私は感じていました。
このような建物も過去は設計者の範疇で建築出来ましたが、これからは構造計算が必要になるので上記のような建築物は減少するかもしれません。