軒・庇がある家とない家
2023.12.25
住宅の外観は様々であり各社オリジナルのデザインで住宅を建築します。
デザイン性を重視するあまり軒や庇がない住宅や軒が深すぎる家も存在します。
軒や庇がないと夏季の太陽の日射が開口部から直接入るので室温が上昇するデメリットがあります。
これとは逆に軒が深すぎると冬季の太陽の日差しが室内に入りにくいので日射による暖房効果を得られません。
このように、軒や庇は夏至や冬至の太陽高度を基準とし適度に配置するのが住宅設計の基本です。
しかし、住宅建築関連の雑誌を見ていると住宅設計の基本が守られていない家が数多く存在します。
なぜでしょうか?
これは、設計者のエゴが強く反映されている可能性が高いと予想出来ます。
私は設計者の1人として正しい住宅設計をしたいと考えています。
理想の住宅設計ではなく、正しい住宅設計を目指すのが弊社の考え方です。
実験棟の軒の深さは夏至や冬至の太陽高度を計算し配置しています。
夏の暑い日差しはカットし冬の暖かい日差しは室内の奥まで取り込める設計です。
見た目がどうのデザインがどうの・・・という次元ではありません。
そこで暮らすご家族の事を考えれば正しい住宅設計以外の選択はないのです。
冬季に入る太陽の日差しで暖まる床板の温度は40℃を超えるので相当な暖房効果を得られます。
また、開口部が多すぎると耐震性能が劣るので耐震性能も確保しつつ、最大限南の開口部を大きく設計するのも弊社の特徴です。