エアコンの隠蔽配管
2022.07.22
今回はエアコンのお話です。
当社では約8年くらい前までは全てのエアコンの配管を壁内に通す「隠蔽配管」という方法を採用していました。
この施工方法のメリットは外壁にエアコン配管が見えてこないので外観がスッキリしていて綺麗という点です。
しかしデメリットも存在します。
それは、もし配管にトラブルがあった際にはすべての配管が壁の中に隠されているので、修理が困難という点です。
また、壁の中を通す事で配管の距離が長くなったり、複雑な曲がりが出てくる場合もあります。
先日、隠蔽配管をしているOBのお客様より連絡があり、2F寝室の当社で取付けたエアコンが効きが悪かったので、家電量販店で新しいエアコンに交換したが、すぐに冷風が出なくなってしまったとの事でした。
取付けてくれた家電量販店へ連絡をすると、「元々の隠蔽配管のどこかからガスが抜けているのが原因では」と言われたという事で、会社へ連絡がありました。
協力業者さんと共にそのお客様宅へ行き、色々と調べてみるとやはり冷却用のガスがほとんど入っていない状態でどこからか抜けていました。
ガスを満タンにし抜けている箇所を1つ1つ確認すると、新しく取り付けたエアコンの配管と既存の隠蔽配管のジョイント部分から抜けている事が分かりました。
要するに、新しく取付けたエアコンの施工不良が原因だったという事です。
ジョイント部分をしっかりと直し、再度ガス圧を確認し作業は終了しました。
ただ、元々取り付いていたエアコンが調子が悪かったという事もあるので、しばらく様子をみて頂く事になりました。
※あれから2週間が経過しますが、今のところ問題はなさそうです。
あらためてエアコン屋さんと話をしましたが、隠蔽配管をする際は壁内ではジョイントなどは設けない為、内機と外機を1本の配管でつなぐので、壁内でガスが抜ける可能性は極端に低いとの事でした。
また、配管をした後にしっかりと圧を掛けてガスの漏れがないかを検査しているので、何かあればお引渡し前には分かるので、お引き渡し後の不具合が出る可能性も少ないとの事でした。
では現在、どの様な配管方法を採用しているのかと言いますと
設計時にエアコンの位置についてよく考慮し、外壁に面していて美観に問題が無い場合は露出配管で施工し、それ以外の場所については隠蔽配管を採用しています。
隠蔽配管にする場合も距離や曲がりについても問題がないか検討しています。
他社さんの建物よりエアコンの数が少ないとは言え、エアコンの内機、外機の配置や配管方法については都度、社内でよく検討をし、ベストなご提案をしています。
少ないエアコンで省エネに暮らせる家はこれからの時代のスタンダードになる事は間違えなさそうです!
tanaka