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あるタイヤメーカーのお話

2020.08.1

あるタイヤを製造し販売している会社さんのお話を聞いてとても勉強になったので、知っている方もいらっしゃるかもしれませんがお付き合いください。

 

駆け出しのタイヤ屋さんがどうやったら自社のタイヤをたくさん売ることが出来るかと考えていました。

・値段を他社より安くする

・まとめて買ってもらったら安くする

・デザイン性を良くする

・耐久性を上げる

・広告をたくさんする

・タイヤを買ってもらったらおまけをつける

などなど、一般的にはこんな感じでしょうか。

 

しかし、そのタイヤ屋さんが考えた方法は上記のような事とは全く異なっていました。

 

その方法とは

タイヤを買ったその先の事をお客様にイメージしてもらうという事でした。

タイヤを買うと当然、車でどこかへ出かけます。

仕事やデートや家族との旅行などなど

その時に必要な情報をお客様に事前に提供する事で、イメージをしてもらい、たくさん車に乗ってもらい、タイヤを減らしてもらい、タイヤを買ってもらおうと考えたのです。

 

必要な情報とは・ガソリンスタンドの場所・車の修理工場の場所・食事ができる場所・宿泊ができる場所などです。

これをまとめたガイドブックを作り当時は無料で配布したそうです。

それから約20年後にはレストランやホテルなどに独自の評価基準で★印を付け、★の数が多いほど評価が高いという設定としたのです。

 

そうです。それが「ミシュランガイド」です。現在では2007年より日本版も発行され、ほとんどの方がご存じかと思います。

(私も名前は知っていましたが、タイヤメーカーの「ミシュラン」とは関係ないと思っていました。)

その戦略が功を奏し、ガイドを配れば配るほどミシュランは認知され現在では世界最大級のタイヤメーカーになったのです。

何か物を売る時に簡単に考えると、先ほど上で箇条書きをした様なやり方になりがちですが、実は長くは続かず、もっと先の事を考えていないと継続していく事が出来ないのだと感じます。

 

そして、自社に置き換えてみると、良い家を造る事はもちろんのことながら、お引き渡し後のアフターサービスを長期間に渡り自社でしっかりとケアをしています。

 

そのお陰で、こちらから売ろうとしなくても自動的に家を建てたお客様のご兄弟やお子様や知人の方などをご紹介して頂けています。

自社はもちろんの事、皆さんが良いスパイラルでまわっている様に感じます。

 

このお話に何か通じるものを感じ、あらためて今のやり方が正しいのだと感じた出来事でした。

tanaka

 

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