先日、音楽センターにて高崎市スポーツ協会90周年記念講演会で「2023WBC日本代表監督の栗山英樹さん」が講演されるという事で家族でお話を聞きに行ってきました。
約2時間にわたり、WBCの話や子供たちの質問に対して答えてくれました。
中でも私が心に残ったのはWBCの準決勝のメキシコ戦でのお話でした。
負けたら終わりのトーナメント戦で9回裏 5-4で負けている状況で先頭バッターの大谷翔平選手から始まる場面のお話でした。
栗山監督は1点差の状況で、「高めの抜けた球をホームランにでもしてくれればなー」なんて心の中で思っていたそうです。
ベンチが緊張感に包まれ、重たい空気感の中で一人大声を出し、その状況を楽しいんでいるかの様な大谷選手は「塁に出てきますので、あとは頼みます!」と言い、スタンドへ出て行ったそうです。
そしてバットを短めに握って初球をしっかりと捉え右中間へライナーを放ちました。
かぶっていたヘルメットを脱ぎ捨て一気にセカンドベースまで走り、ツーベースヒットとなりました。
言った通りに出塁したのです。
塁上ではベンチを鼓舞するかのように両手を上げ下げし大声をあげました。
本人はメジャーリーグで5年間プレーをしており、この場面では間違っても甘い球は来ないと確信し、ならば出塁した方が点を取れる可能性が高いと考えたのだと思う
と監督がおっしゃっていました。
その後、4番の吉田選手はフォアボールを選び、代走に周東選手を送りました。
そしてランナー1塁2塁のチャンスで、5番・村上選手がセンターオーバーのヒットを打ち、一気にランナー2人がホームに返って、日本が逆転サヨナラ勝ちしました。
栗山監督はこの話を通して言いたかった事は
色々な状況下で今、自分は何をするべきなのかを深く、しっかりと考え、そして行動をする事の大切さでした。
代表チームの中で怪我や不調を乗り越え全員がチームの勝つことだけを考えて1つになった結果の勝利でした。
仕事にも通じるとても良いお話でした。
長くなりますが、良かったら読んで下さい。
クリスマスが近いのでという事で数年前のクリスマスのお話も良かったので書きます。
大谷選手が日本ハム時代のお話で、クリスマスイブに関係スタッフから「栗山監督が一番喜ぶプレゼントです!」ということで動画が送られて来たそうです。
その動画は12/24の深夜1時に日本ハムの屋内練習場で1人黙々とバッティング練習をする大谷選手の姿でした。
実際の動画も会場で流れましたが、バッティングマシーンから投げ出されたボールをひたすら打っている動画でした。
シーズンが終わり年末にかけて他の選手はゆっくりと過ごしており、旅行へ出かけたり、家族や恋人と過ごしている中、クリスマスイブに朝方まで練習をしていたそうです。
そして翌年の2017年シーズンの開幕前
「今年はこうやって戦おう」と監督が選手1名を指名して他の選手に向けて話をさせるのが恒例でしたが、その年は当時23歳の大谷選手を指名したそうです。
同僚や先輩たちを前に堂々と「遊びたい、飲みたい、いろいろやりたい。そんなんで優勝できるわけないですからね!勝ちたいんだったら野球やるしかないんです」とハッパをかけたと言います。
この年には10年ぶり3度目の日本一を達成したそうです。
周りから見れば凄い努力家なのだなーと感じるかもしれませんが、栗山監督曰く「何よりも純粋に野球が好きで本人は努力をしている感覚などないのです」と言っていました。
「ゲームが好きな子に、そろそろやめなさい!と言ってもゲームをやり続けるようなものなのですよ。」と栗山さんは言っていました。
もし、そんなにも好きな事が仕事に出来たのなら素晴らしいなと感じたお話でした。
小学生向けの講演会にしては少々難しい部分もありましたが、とても良いお話が聞けて大満足でした!
たまにはこういった講演会などで刺激を受けるのも良いものです。
侍ジャパン感動を本当にありがとう!
私も色々な状況下でベストを尽くせるよう心新たに頑張ります!
tanaka