目先の数値
2024.09.27
ここ数年、CO2排出を軽減するために国で高性能な住宅を推奨しており「高気密高断熱」という言葉が飛び交っています。
そして、「高気密高断熱」という言葉は特に制限もなく使える為、言ったもん勝ちの様な状況になっています。
そこで、判断の指標になるのが数値です。
気密に関するC値や断熱に関するUA値などが主な性能に関する数値となります。
当社では建物によっても異なりますが、C値はおおよそ0.2~0.5㎠/㎡
一般的には1.0㎠/㎡以下は高気密と言われます。
※C値についてはすべての物件で自社で計測をしています。
UA値は0.3~0.4W/㎡・K 前後となります。
国が推奨している断熱基準は地域によって異なりますが、東京や名古屋、大阪などではUA値≦0.87W/㎡・Kとされ、0.6W/㎡・Kであれば高性能と言われています。
これらの数値は少なければ少ないほど性能が良いという事になります。
そこでハウスメーカーや性能にこだわるビルダーなどはこぞってこの数値を追い求めています。
しかし当社では現在の数値をもっと良くしていくという考えはありません。
それよりもこの数値をより長く保つ事を大切に考えております。
お客様の中には「オカケンさんより他社の方が数値が良かったのですが、、、」
などとおっしゃられる方もおりましたが、果たしてその数値は実際に建てる家も同じ数値になるのでしょうか、またいつまでその数値は保たれるものなのか。
おそらくほとんどの建築屋さんは薄いビニール製のシートを使って気密を取っていると思いますが、そのシートはどれほどの期間を当初の性能を保てるのでしょうか。
また、断熱材はあまり知られていませんが年数と共に性能が落ち劣化をします。25年後までの性能値がしっかりと公表されている断熱材は本当にわずかです。
新築時の数値も確かに大切ですが、その数値が経年で劣化しまうのであればあまり意味がない様に思えます。
当社の造る家は既に10帖用のエアコン1台で夏、冬快適に過ごす事が出来ています。
それ以上の性能を求めたところでエアコン無しで大丈夫です! とはなりませんので本当に意味があるのか疑問が残ります。
tanaka